共 済 規 程 (全国運転代行共済協同組合)


第1章  総    則

  • 〔目   的〕
  • 第1条
    • 本規程は、定款第7条に規定する共済事業に関し、必要な事項を定めることを目的とする。

  • 〔定   義〕
  • 第2条
    • 本規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
      1. 共済契約 全国運転代行共済協同組合(以下「本組合」という。)が定めた受託自動車共済約款及び交通事故共済制度要綱
      2. 掛金算出方法書 本組合が定めた共済掛金の算出方法書
      3. 責任準備金算出方法書 本組合が定めた責任準備金の算出方法書
  • 〔共済事業の種類〕
  • 第3条
    • 本組合が行う事業の種類は、次のとおりとする。
      1. 受託自動車共済
      2. 交通事故共済

第2章  事業の実施方法に関する事項

  • 〔共済契約者、共済契約対象車両及び共済の目的の範囲〕
  • 第4条
    1. 前条に定める各共済の共済契約者は、本組合の組合員でなければならない。ただし、一事業年度における組合員の利用分量の百分の二十以内であれば、組合員以外の者についても共済契約者となることができる。
    2. 共済契約対象車両は、自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律第5条第1項または第8条第1項により公安委員会に届けられた自動車とする。
    3. 共済の目的の範囲は、受託自動車共済約款及び交通事故共済制度要綱に定めるものとする。
  • 〔共済代理店〕
  • 第5条
    1. 本組合は、共済代理店を設置することができる。
    2. 共済代理店が行う業務は、次の各号に掲げる業務とする。
      1. 共済契約の締結の代理または媒介
      2. 共済掛金の収受に関する業務
      3. その他本組合が定めた事項に関する業務
    3. 本組合は、共済代理店に対し手数料を支払うものとする。
  • 〔共済金額、共済掛金額〕
  • 第6条
    • 第3条に定める共済金額及び共済掛金額等は、次のとおりとする。
      1. 受託自動車共済については別表1による。
      2. 交通事故共済については別表2及び別表4による。
      3. 共済掛金は、原則として年間一括払いとする。また、本組合による掛金の立て替えは行わない。
      4. 受託自動車共済掛金に対し、契約更改時に各組合員の過去1年間の損害率を算出し、割引、割増を適用することができる。この場合の割引、割増率については、別表3による。
      5. 前項の期間は、新規契約時は新規契約の始期日より9ヶ月目の月の月末までの期間とし、それ以後は、前述の期間末日の翌日1日より1年間とする。
      6. 共済契約者は、本組合に対する書面または電話による通知をもって、共済金額の変更、対象車両の変更・増減及び従業員の増減による共済掛金の額の変更を行うことができる。ただし、共済金額の変更は、申し出のあった月の翌月1日付にて行うこととする。
      7. 前項の内容により対象車両の増減を行った場合は、1台あたりの受託自動車掛金年額単価を365で除した日額に、増減結果の当該月合計使用日数を乗じた金額を当該月の既請求金額と照合しその差額を精算することとする。
      8. 上記(6)の内容により従業員の増員を行った場合は、当該月の最高登録人数と当該月前々月の最高登録人数の差に掛金単価を乗じた金額を既に請求した金額と照合し、その差額を精算することとし、減員を行った場合は、当該月翌月の最高登録人数と前月の最高登録人数の差に掛金単価を乗じた金額を既に請求した金額と照合し、その差額を精算することとする。
      9. 上記(6)の対象車両の変更・増減及び従業員の増減の効力は、増減共に書面または電話による通知を組合が受け付けた時間からとする。
      10. 上記(6)の共済金額の変更は、新規事業認定を申請していた事業者に限っては、認定を受けた日から変更を行うことができる。
      11. 他社契約者であった者が新規に本組合へ契約しようとする場合は、他社の契約の割増引の料率を承継することとする。
      12. 前項の割増引料率の承継は他社契約の満期2ヶ月以内の場合は次期に予定されていた等級にて料率を承継することとする。
      13. 割引の承継は前契約解約後7日以内の加入の場合に限る。
  • 〔共済期間〕
  • 第7条
    • 共済の契約期間は1ヵ年とし、期間途中の変更はできないものとする。

  • 〔被共済者または共済の目的の選択(解除事由)〕
  • 第8条
    1. 本組合は、次に掲げる場合には、共済契約を解除することができる。
      1. 共済掛金の払い込みがない場合
      2. 免責金相当額の支払が請求から2ヶ月以上経過しても履行されない場合
      3. 受託自動車共済約款第20条(通知義務)または交通事故共済制度要綱第8条(告知義務)に定められた事項について不実のことを告げたことが明らかである場合
      4. 組合員以外の契約について中小企業等協同組合法第9条の2第3項ただし書きの規定に違反(組合員の利用分量の百分の二十を超える場合)する場合
      5. その他、法令に違反すると認められる場合
    2. 上記の規定により解除された場合、既に補償期間を終えた期間の掛金はいかなる場合も返金しない。
  • 〔共済契約締結の手続〕
  • 第9条
    1. 本組合は、共済契約申込者に対し、原則として、共済契約申込書に記入させ、署名または記名捺印の上、これを提出させる。
    2. 本組合は、共済契約の申込があったときは、その諾否を共済契約申込者に通知する。
    3. 本組合は、共済契約を締結したときは、原則として、共済証書を作成し、共済契約者に交付する。
  • 〔契約の継続〕
  • 第10条
    1. 共済契約が満了し、契約の継続を行う場合は、共済契約者より継続申込書の提出を受けることとする。
    2. 継続契約の場合は、電話による継続手続きを可能とする。
    3. 被共済者が満期日までに継続契約の申込ができなかった場合は、新規契約として引き受けることとする。ただし、満期が到来した前契約が割増の場合は、その割増等級を引き継ぐこととする。
    4. 前項でいう前契約の契約更改後予定料率が割引料率の場合、満期後7日以内に限ってその予定割引料率を承継できることとする。
    5. 本組合は、契約者の事故状況、免責金額及び共済掛金の入金状況等を確認し、共済契約の継続を拒絶することができる。
  • 〔12分割払い〕
  • 第11条
    1. 本組合は第6条(3)の他に12分割払いを設けることとする。
    2. 前項の12分割払いの場合は初回掛金の受領をもって共済契約の成立と見なす。
    3. 前項の第2回目以降の掛金は、当該月の払込期月を当該月の初日からその日を含めて末日までの期間とし、当該月の払込期月末日までに組合から案内する金額を指定口座へ振込むものとする。
  • 〔再保険に関する事項〕
  • 第12条
    • 本組合は、各共済事業の安定供給及び安全性を確保するため各共済事業に適した再保険制度に加入することができる。

  • 〔共済掛金の収受、共済金の支払及び共済掛金の払い戻し〕
  • 第13条
    1. 共済掛金は、原則として、共済契約の申込と同時に収受する。
    2. 12分割払いの場合の第2回以降の共済掛金の収受は第11条による。
    3. 共済掛金を本組合へ納入した共済契約者に共済金支払事由が発生した場合は、本組合は遅滞なく共済金を支払わなければならない。ただし、共済契約者において、共済金支払事由発生時に、第三者に対する免責金額相当分の未払債務がある場合は、同債務が履行されるまでの間、共済金の支払いを拒絶することができる。
    4. 中途解約に伴う払戻金は第25条による。
  • 〔共済証書及び共済契約申込書の記載事項及び様式〕
  • 第14条
    1. 共済証書には、原則として、次に掲げる事項を記載する。
      1. 共済種別・区分または共済約款・要綱の種類
      2. 被共済者の氏名若しくは名称及び共済の目的
      3. 共済金額
      4. 免責金額を定めたときは、その金額
      5. 共済契約の始期及び共済期間
      6. 共済掛金の額
      7. 特約が付されたときは、その特約の名称、共済金額及び共済掛金の額
      8. 契約日
      9. 共済証書の作成日
    2. 共済契約申込書には、原則として、次に掲げる事項を記載する。
      1. 前項第1号から第8号までに掲げる事項
      2. )同一の共済の目的につき既に締結されている他の共済契約または保険契約があるときは、その共済契約または保険契約
      3. 共済契約申込書には、自動車検査証の写し及び契約者本人の身分証明書(法人にあっては発行日が3ヶ月以内の登記簿謄本)を添付することとする。
    3. 共済証書、共済契約申込書並びにその他この章及び共済約款に規定する書類の様式は、組合が定めた様式による。
  • 〔共済契約の特約〕
  • 第15条
    • 本組合は、共済契約につき、共済約款及び要綱に定める特約を付すことができる。

  • 〔契約者割戻し〕
  • 第16条
    • 契約者割戻しは行わないものとする。

    • 第16条〔契約者割戻し〕とは
      1. 共済事業を行う組合は、契約者割戻し(共済契約者に対し、共済掛金及び共済掛金として収受する金銭を運用することによつて得られる収益のうち、共済金等の支払、事業費の支出その他の費用に充てられないものの全部又は一部を分配することを第二十六条の三第一項の規約で定めている場合において、その分配をいう。以下同じ。)を行う場合は、公正かつ衡平な分配をするための基準として厚生労働省令で定める基準に従い、行わなければならない。
      2. 契約者割戻しに充てるための準備金の積立てその他契約者割戻しに関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
      3. 全代協では、剰余金処分による利用分量割戻しと為っています。
  • 〔貸付け〕
  • 第17条
    • 共済契約者または被共済者に対する貸付けは行わないものとする。

  • 〔共済金額または共済期間の変更〕
  • 第18条
    • 共済金額及び共済掛金額の変更は第6条(5)(6)の規定による。また、共済期間の変更はできないこととする。

  • 〔再審査の請求〕
  • 第19条
    1. 第13条第3項の共済金支払いに関して不服のある場合は、審査委員会に対し再審査を請求することができる。ただし、請求の時期は共済金支払後7日以内とする。
    2. 審査委員会は、前項の再審査の請求があった場合は、30日以内に再審査に着手しなければならない。その結果については、再審査着手後、90日以内に請求者に通知する。
  • 〔損害査定体制の充実〕
  • 第20条
    • 本組合は損害査定を迅速かつ適正に行うため、損害査定員の資質の向上に努めるなど損害査定体制の充実を図るものとする。

第3章  共済契約に関する事項

  • 〔共済金支払と免責金の取扱について〕
  • 第21条
    1. 本組合は、共済規程別表1に定める車両契約に免責金額の記載があるときは、免責金相当額を本組合に一旦支払うように共済契約者に依頼するものとし、免責金相当額の入金を確認した後に、共済金を支払うものとする。ただし、被共済者が、免責金相当額を直接請求権者に支払うことを申し出た場合は、この限りではない。
    2. 本組合は前項の免責金相当額の入金が遅延している場合は、新たな事故報告があったとしても、損害調査を開始しないこととする。この場合、損害調査開始の遅延による損害額の拡大については、共済契約者の負担とする。
  • 〔共済金を支払わなければならない事由、共済契約無効の判断、共済契約者がその義務を履行しないことによって受ける損失及び共済金を支払わない場合等共済金支払の決定に関する規定〕
  • 第22条
    • 本組合が共済金を支払わなければならない事由、共済契約無効の判断、共済契約者がその義務を履行しないことによって受ける損失及び共済金を支払わない場合等共済金支払の決定に関する規定は、受託自動車共済約款及び交通事故共済制度要綱に定める。

  • 〔義務の範囲を定める方法及び義務の履行の時期〕
  • 第23条
    1. 本組合は、災害により共済契約者がり災した場合においては、本規程、受託自動車共済約款及び交通事故共済制度要綱の定めにかかわらず、当該共済契約者に対し、権利の行使または義務の履行について、適宜の特別措置を講ずることができるものとする。
    2. 共済事業に損失を生じた場合であって、積立金その他の取崩しにより補てんすることができない場合は、総代会の議決により共済金を削減し、または共済掛金を追徴することができるものとする。
    3. 共済金の削減は、損失金をその事業年度に支払う共済金総額と個々の共済契約者等に支払う共済金との割合により、個々の共済契約者に割り当てて行うものとする。
    4. 共済掛金の追徴は、損失金をその事業年度の各共済契約者より徴収する共済掛金の総額と各共済契約者より徴収する共済掛金の割合により、各共済契約者に割り当てて行うものとする。
  • 〔共済契約の全部または一部の解除の原因並びにその解除の場合において当事者が有する権利及び義務〕
  • 第24条
    • 共済契約の全部または一部の解除の原因は、第3条によるもののほか、受託自動車共済約款及び交通事故共済制度要綱に規定するものとする。

  • 〔中途解約〕
  • 第25条
    1. 共済契約者は、本組合に対する書面または電話による通知をもって、将来に向かってこの共済契約を解約することができる。
    2. 前項の場合、既に払い込んだ掛金があるときは、受託自動車共済掛金の場合は解約申し出の該当日に基づき日割り計算した金額を払い戻すこととし、交通事故共済の場合は解約申し出の該当日に基づき月割り計算した金額を払い戻すこととする。
    3. 中途解約を行った前契約者が再度契約を申し出たときは、別表3の6等級にて契約することとする。
    4. 前項の場合、前契約が割増の場合はその割増等級を引き継ぐこととする。ただし、他社での前契約と契約期間が継続される再契約において、他社での契約が割引されている証明がある場合はこの限りではない。
    5. 個人事業主であった組合員が、法人を設立して事業を引き継ぐ場合、または法人であった組合員が、法人を解散して個人で事業を行う場合は、個人事業主の代表者と法人の代表取締役が同一の場合に限って、割増引を承継することとする。
  • 〔共済権利の消滅〕
  • 第26条
    • 共済契約者が組合を脱退したときは、共済契約者の権利は、脱退した時点から将来に向かって消滅するものとする。ただし、共済契約者の、共済契約時に発生していた義務(共済契約の共済掛金の支払義務及び免責金の支払義務など)は消滅しない。

  • 〔払込猶予期間、特別猶予期間及び失効について〕
  • 第27条
    1. 本規程第11条第3項に規定する掛金の支払いが滞った時は、当該払込期月の次の払込期月を払込猶予期間とし、共済掛金の支払いがないまま払込猶予期間が満了したときは、共済契約者の権利は掛金滞納の払込期月初日に遡り、将来に向かって消滅する。この場合、組合は契約者へ権利失効の通知及び解除予告通知を発する。但し、払込猶予期間の翌月の金融機関第1営業日当日に滞納金額が着金した場合は、払込猶予期間内の支払と認めることとする。
    2. 払込猶予期間が過ぎた次の払込期月を特別猶予期間とし、その期間内に滞っている掛金を一括して支払った場合、支払日より権利が復活するものとする。この場合、掛金滞納が始まった払込期月初日から支払日までの共済契約者の共済金支払請求権は発生しない。
    3. 共済掛金の支払いがないまま特別猶予期間が満了したときは、掛金滞納が始まった払込期月の初日に遡って契約を解除する。但し、特別猶予期間の翌月の金融機関第1営業日当日に滞納2ヶ月分の金額全額が着金した場合は、払込猶予期間内の支払と認めることとする。
    4. 第1項に規定する払込猶予期間内であっても、新規事故受付を行うときは掛金滞納が始まった月の掛金を支払わなければならない。
    5. 既報告の事故であっても、事故発生月の掛金が支払われない場合、組合は事故対応(共済金の支払を含む)を中止する。ただし、払込猶予期間内に当該掛金の支払が行われた場合は事故対応を再開する。
  • 〔契約当事者の義務の履行について〕
  • 第28条
    • 共済契約の当事者は、善良なる当事者の立場を保持し、契約に定めるそれぞれの義務を忠実に履行するものとする。

第4章 共済掛金及び責任準備金の額の算出方法に関する事項

  • 〔共済掛金の計算の方法に関する事項〕
  • 第29条
    • 本組合の掛金計算方法は、別に定める掛金算出方法書による。

  • 〔共済掛金の増額等〕
  • 第30条
    • 本組合は、異常危険等の発生により共済金の支払に支障をきたす恐れがあり、かつ、委員会が特に必要であると認めたときは、総代会の決議を経て臨時に共済掛金の増額及び特別徴収を行うことができる。

  • 〔支払準備金の積立て〕
  • 第31条
    • 本組合は、中小企業等協同組合法施行規則第144条の規定に基づき、毎事業年度末において支払準備金を積み立てるものとする。

  • 〔責任準備金の積立て及び計算方法〕
  • 第32条
    • 本組合の責任準備金の積立て及び計算方法は、別に定める責任準備金算出方法書による。

  • 〔未収共済掛金計上に関する事項〕
  • 第33条
    • 事業年度末以前に共済掛金が収入されなかった当該年度末において有効に成立している共済契約のうち、当該年度末から当該共済契約が効力を失う日までの間に共済掛金の収入が見込めないものであっても、当該事業年度末から当該共済契約が効力を失う日までの間における共済事故の発生による共済金の支払いのために必要なものとして計算した金額は未経過共済掛金として積み立てるものとする。

  • 〔共済掛金積立金の共済金額、共済の種類または共済期間を変更する場合における計算の方法〕
  • 第34条
    • 本組合は短期共済のみの取り扱いのため、共済掛金積立金の積み立ては行わないものとする。

附則

  • この規程は、主務官庁の認可を受けた日(平成25年11月1日)から施行する。
  • 別表1、別表2
  • 別表3
  • 別表4